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カテゴリ: ├人・言葉( 5 )

賢い女性

6月、ある女性が結婚式を挙げました。

その彼女の花嫁姿が、とても、とても、美しくて、
言葉にできないほど感動してしまいました。

ウェディングドレスもベールもとても豪華で上品、
光沢のあるブルーのドレスも彼女の大きな瞳と白い肌を引き立たせていて、
眩いばかりに輝き溢れていました。

彼女は、自分に似合うものをとてもよく分かってる。
本当に賢い女性なんだな、と思いました。

彼女は、私がお世話になっているパソコンスクールのインストラクターさんです。
スクールで唯一の正社員として、講義だけでなく、スクール運営に関わる事務処理、
試験監督からネットワークの敷設や管理までをこなします。

どれほど多忙でもそれに埋没することなく、
受講生一人一人に対して丁寧に接するプロ意識。
正社員として、非常勤のインストラクターにはさりげない気配り。

驚異的な仕事量をこなしながら、かつ隅々にまで気配りを忘れない彼女を
いつも信じられない思いで見つめていました。私より10歳も年下なのに!

その彼女の美しいウェディングドレス姿を見て、
まるで最高の芸術作品を見た時のように感動してしまいました。
きっと彼女は、夫となる男性から良い影響をたくさん受けて、
これから、もっともっと素敵な女性になることでしょう。

素敵な人、美しい人は、それだけで人を感動させる力がある。
ウェディングドレス姿の彼女を見ながら、
賢い女性に出会えた幸運を私は心から感謝しました。
by misystemM | 2006-07-04 00:17 |  ├人・言葉

祈り

6月28日のニュースで、拉致被害者の男性が
家族と28年ぶりに対面する映像が流れました。

抱き合う母と息子を見ながら、
横田めぐみさんのご両親もこれを見ているのだろうか、
できることなら見せたくない、これを見せるのはあまりにむごすぎる、
そう感じました。

横田めぐみさんと私は、誕生日が1日違いです。
彼女が拉致されたその日、
私も彼女と同じように部活動を終え、家路についていたはずです。

私は家に戻り、めぐみさんは見知らぬ国へと連れ去られた。
あの日から今日までの長い年月を振り返る時、
めぐみさんがどんな思いで同じ日々を過ごしていたか、
それを思うと、とてもたまらない気持ちになります。

めぐみさんのご両親、横田滋さん、早紀江さんも、もう高齢です。
本当なら今ごろは孫に囲まれ、のんびりとした日々を過ごしていたでしょう。
政治家に会うことも、講演をすることもなく。

おふたりともマスコミの前では常に気丈に振舞っていらっしゃいますが、
本当は心身ともに疲れ果てているのではないかと思います。

ニュースではその後、対面を果たした親子をテレビを通して見つめる
めぐみさんのご両親の姿が流れました。周囲には報道陣のカメラ。

胸が張り裂けるような思いだったに違いありません。
対面できたことを祝福する一方で、
自分たちはいまだ対面を果たせない、めぐみさんを抱きしめることができない、
そのことを、ただ、ただ、悲しく、寂しく感じていたのではないかと思います。
声を上げて泣きたいほどだったのではないかと。

その後、気丈に会見をしていらっしゃいましたが、
私の目には、ふたりとも、もう限界の域に達しているように感じました。
最後の力を振り絞って、ただ娘を救いたい、その一心で、
立ち上がり、歩き、冷静さを保とうとしているように感じました。

祈っても、それだけではめぐみさんは戻らない。行動を起こさなくては。
そう思っていても、つい祈りが口をついて出てしまいます。
どうか一日も早く、めぐみさんがご両親と再会できますように。
by misystemM | 2006-06-30 16:53 |  ├人・言葉

NHK「アクターズ・スタジオ・インタビュー」

NHK BS で不定期に放送している「アクターズ・スタジオ・インタビュー」
ご存知の方も多いのではないでしょうか。

先日は、ヒュー・ジャックマンでした。
私が初めて見たのは、映画「X-MEN」です。
人気が出そうな俳優さんだな、と思っていたら予想通り。
しかし、彼がブロード・ウェイで非凡な才能を発揮したことは予想外でした。

この番組、私は好きでよく見るのですが、
やはり、スターと言われる人、何かを成し遂げた人には、
その人だけの確固たる哲学があるな、と感じます。

聞き手であるジェームス・リプトンの手腕によるところも大きいとは思いますが、
どのスターも、語る言葉には熱があり、とても強い説得力がある。

才能があり、さらにそれを磨き、
チャンスをつかむべく必死になっている人が、
米ショービズの世界には無数にいると言われます。

その「無数」の中から抜け出し、スターになった人は、
運を呼び寄せるほどの努力と苦闘を重ねたのではないか。
だから、言葉に説得力があるのではないかと、
この番組を見ると必ずそう感じます。
運だけではないな、と。

聴衆はアクターズ・スタジオの学生-俳優や監督を目指す若者-なのですが、
彼らの瞳には、一言も聞き漏らすまい、何かを見つけたい、つかみたい、
という必死の思いが見えます。

この番組では、聴衆の表情もまた、とても良いのです。
by misystemM | 2006-06-14 02:30 |  ├人・言葉

思い

先日、息子を連れて母方の伯母を訪ねました。
伯母の家は、車で40分ほどの場所にあります。

伯母は、67歳という年齢ながら、
今も建設業を営む伯父をサポートし、経理業務などをこなしています。
最近は受発注等にコンピュータシステムが導入されたことから、
私のほうで一部お手伝いをさせていただくことも多く、
ちょうど、その件もあっての訪問でした。

広い玄関、広い部屋、そして長い廊下に、
好奇心いっぱいの息子は、大喜びで歩きまわりました。

その息子を追いかけていたときです。
ある部屋に、子供の勉強机がありました。
いとこのT君の机だと、すぐにわかりました。

いとこは、14歳の時、病気で亡くなっています。
生きていれば、今は43歳。
きっと伯父の後を継いでいたでしょう。

小さな子供だった頃、何度か一緒に遊んだことがあります。
とても利発で活発だけれど、急に具合が悪くなって倒れてしまう。
子供心にも、いつどうなるかわからない、と緊張していたの憶えています。

次に会ったのは中学生の時でした。
いとこは、病院のベッドで、寝たきりになっていました。

伯母は笑顔だったと思います。
長い入院生活の疲れや、もう先が長くないことへの苦しみは、
14歳の私には見えませんでした。

翌日、そのことを友人に話したことから、
自然とクラスの友人達が千羽鶴を折ってくれました。
それを届けたいと母に話した直後、訃報が届きました。

勉強机には、いとこの教科書や文房具がありました。
胸に突き刺さるものがありました。

いつも穏やかで優しい伯母です。
「みんな、私に遠慮しないで。もっと子供や孫の話をしてちょうだい」
ある日、伯母は、姉達や妹である母に、そう言ったそうです。

年が近い私を見れば、思い出すこともあると思います。
家の中をよちよち歩きする息子を見れば、
幼い頃の我が子を思い出すこともあると思います。

そういうものを、どれほどの思いで胸の奥に押しこみ、
穏やかな笑顔を私たちに見せてくれているのか。

やっと捕まえた息子を強く抱きしめながら、
私は、泣かないように気持ちを強く持って、部屋に戻りました。
by misystemM | 2006-04-23 04:14 |  ├人・言葉

あの時の言葉

自宅に近い大学で、数日前、卒業式がありました。
正装の若い女の子達を当時の自分と重ねながら眺めていて、
ふと、あることを思い出しました。

小学校卒業の日に、担任教師から渡されたメッセージカードです。
そこには、こう書かれてありました。

「尊敬できるライバルを。決して自己満足するな。」

式典の後、教室に戻って一人一人に渡し始めたカードに、
私は、もっと甘いくて優しいものを期待していたのだと思います。
正直言って、戸惑いを覚えました。

なぜ、自分にライバルが必要なのか。
なぜ、「自己満足するな」なのか。

それは、長い、長い、宿題になりました。
思い出しては忘れ、忘れては思い出し、折に触れ意味を考えました。

そうして最近、ようやく、わかりました。

私は物覚えも要領も極端に悪い。
なんとか人並みに、なんとかみんなの背中が見えるところまで。
そう思い、がんばって、がんばって、
そうしてようやく、みんなの背中が見えるようになると、
もうそれでほっとしてしまう。安心し、満足してしまう。

「もうこれで充分だ。よくがんばった」

つい先日も、この言葉を胸の中でつぶやいて、はっとしました。
先生は、これをいさめるおつもりだったのではないだろうか。

あきらめないのはいい。がんばるのもいい。
だが、それに満足しているだけでいいのか?
自分の立てた目標が達成できれば、それでいいのか?

先生は、12歳の私に、そうおっしゃりたかったのではないか・・・。

卒業式。冷たい空気の中に、かすかな温もりがひそむ今日、この日。
いつもの道を、いつもとは少し違う緊張した面持ちで歩く学生達を眺めながら、
今日、彼らにも何か宿題が出るだろうか、とふと思いました。
良い宿題が出ると良いな、と。
by misystemM | 2006-03-22 01:25 |  ├人・言葉