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あの時の言葉

自宅に近い大学で、数日前、卒業式がありました。
正装の若い女の子達を当時の自分と重ねながら眺めていて、
ふと、あることを思い出しました。

小学校卒業の日に、担任教師から渡されたメッセージカードです。
そこには、こう書かれてありました。

「尊敬できるライバルを。決して自己満足するな。」

式典の後、教室に戻って一人一人に渡し始めたカードに、
私は、もっと甘いくて優しいものを期待していたのだと思います。
正直言って、戸惑いを覚えました。

なぜ、自分にライバルが必要なのか。
なぜ、「自己満足するな」なのか。

それは、長い、長い、宿題になりました。
思い出しては忘れ、忘れては思い出し、折に触れ意味を考えました。

そうして最近、ようやく、わかりました。

私は物覚えも要領も極端に悪い。
なんとか人並みに、なんとかみんなの背中が見えるところまで。
そう思い、がんばって、がんばって、
そうしてようやく、みんなの背中が見えるようになると、
もうそれでほっとしてしまう。安心し、満足してしまう。

「もうこれで充分だ。よくがんばった」

つい先日も、この言葉を胸の中でつぶやいて、はっとしました。
先生は、これをいさめるおつもりだったのではないだろうか。

あきらめないのはいい。がんばるのもいい。
だが、それに満足しているだけでいいのか?
自分の立てた目標が達成できれば、それでいいのか?

先生は、12歳の私に、そうおっしゃりたかったのではないか・・・。

卒業式。冷たい空気の中に、かすかな温もりがひそむ今日、この日。
いつもの道を、いつもとは少し違う緊張した面持ちで歩く学生達を眺めながら、
今日、彼らにも何か宿題が出るだろうか、とふと思いました。
良い宿題が出ると良いな、と。
by misystemM | 2006-03-22 01:25 |  ├人・言葉
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